2010年01月05日
209~214 ヘンデル
209 ヘンデル 王宮の花火の音楽(全曲あるいは組曲)
パイヤ-ル/管楽アンサンブルによる1962年のエラ-ト盤が良い。いよいよヘンデルであるが、わたしの「古楽器嫌い」は前にも述べた。よって1980年前後にたいへんに流行した古楽器による演奏(つまりガ-ディナ-、ホグウッド、ア-ノンク-ルといった指揮者によるもの)はあまり選ばない。
210 ヘンデル 水上の音楽(全曲、組曲、抜粋) HWV348~350
パイヤ-ル/パイヤ-ル室内o.が素晴らしい。1973年の録音。エラ-ト。ときどき「王宮の花火の音楽」とカップリングされて発売されることがあるから、そのときはすぐにおもとめください。おおむねパイヤ-ル/パイヤ-ル室内o.の演奏は再録音があってもスタイルや録音がほとんど変わらないから、よく販路の途切れるエラ-トでも「売っていたら録音年にこだわらずに買って間違いない」です。
211 ヘンデル 合奏協奏曲 Op.6(全曲)
いまのところ決定盤がない。ピノック/イングリッシュ・コンサ-トによる1981~82年の録音(アルヒ-フ)ということになるが、モダン楽器による張りのある演奏はないものか。現在リヒタ-盤(1970年。アルヒ-フ)がそれだ、ということになってしまうが、わたしの感想ではいささか以上に硬い。
212 ヘンデル オルガン協奏曲(全曲)
実のところわたしはピノック/イングリッシュ・コンサ-トによる録音(1982~83年。アルヒ-フ)しか持っていない。「バロックのオルガン協奏曲」という名前からサン=サ-ンスの「オルガン付き」みたいな連想をされがちだが、そういう好みできくといかにもスケ-ルが小さいということになってしまうからご用心を。どう言ったら説明になるかむずかしいが「四季」にオルガンのオブリガ-トがついたような曲です、ということになろうか。ピノック盤ではピノック自身と、プレストンがオルガンを受け持っており、なかなかうまい。
213 ヘンデル ヴァイオリン・ソナタ集
作品1のみということになるがグリュミオ-、ヴェイロン=ラクロワのディスク(1966年。フィリップス)がたいそう素晴らしい。これはもしかしたら「グリュミオ-・ベスト10」に入る名盤かもしれないな、ときくたびに思う。
214 ヘンデル オラトリオ「メサイア」(全曲あるいは抜粋) HWV56
「ハレルヤ・コ-ラス」1曲で有名な曲だが、それだけを楽しみにして全曲3枚組を買うと息切れする。そういう方には抜粋のほうがいいのだろうが、いずれいつかは全曲をもとめるとわかっているのなら全曲にするか、もしくはやめるべし。いまのところリヒタ-がロンドンpo.と組んだ1972、73年の録音(グラモフォン)が英語による歌唱でもありベストであろう。だがわたしが自分の好みできくのはビ-チャム/ロイヤルpo.の1959年盤(エラ-ト)。悪評高いグ-センス版を用いてたいへんに大きなスケ-ルで演奏されている。