2010年02月23日
485~495 ワーグナー
485 ワ-グナ- 管弦楽曲集
EMIからフルトヴェングラ-の「ワ-グナ-管弦楽曲集」が第1集からバラで第3集まで出ていた(いまはもっと伸びただろうか)。その第3集にフラグスタ-トの「ブリュンヒルデの自己犠牲」が収められており、これは必聴だ。フルトヴェングラ-がフィルハ-モニアo.を振って「トリスタンとイゾルデ」を録音した翌日になされたセッションでフラグスタ-トはこの曲をうたった。スタジオから出てきたフルトヴェングラ-はプロデュ-サ-のウォルタ-・レッグに「君はこの録音で名前を残すだろう」と告げたが歴史はそれが間違いでなかったことを証明した。
フルトヴェングラ-のワ-グナ-指揮者としての偉大さは、あとは「トリスタンとイゾルデ」にゆずろう。
カラヤン/BPOが残した2枚のディスク(「ワ-グナ-管弦楽曲集第1、第2集」。1974年。EMI)は録音の点でもきわめてすぐれており、どの曲をとってもまったくムラがない。この録音における「ニュルンベルクのマイスタ-ジンガ-」第1幕への前奏曲など、わたしの生涯の愛聴曲である。
486 ワ-グナ- ジ-クフリ-ト牧歌
美しい曲である。この曲の「流麗さ」を前面に出した演奏としてカラヤン/BPOの演奏(1977年。グラモフォン)を第一にとる。
487 ワ-グナ- 歌劇「さまよえるオランダ人」
カラヤン/BPO盤(1981~83年。EMI)がいい。ワ-グナ-の歌劇のディスクを選ぶ際にとるべきかどうかで迷うのが「バイロイト音楽祭のライヴ録音」盤だ。この曲でもベ-ム/バイロイト祝祭o.の盤(1971年ライヴ。グラモフォン)があるのだが、わたしはバイロイトのホ-ルの独特でデッドな響きが好きでない。簡単に言えばまるで布団部屋で歌っているみたいな音響なのである。それが1950年代、60年代となるとさらにひどくて「これで正式録音なのか」と思うときがあるほど音がわるい。ワ-グナ-のオペラはやはり良好なスタジオ録音でききたい。
488 ワ-グナ- 歌劇「タンホイザ-」
ショルティ/VPO盤(1970年。ロンドン)。パリ版かドレスデン版かでわかれるが、どっちを聴いてもさしたる違いではない(ショルティ盤はパリ版)。いまのところショルティ盤以外ですぐれた録音はあまりないようだ。
489 ワ-グナ- 楽劇「トリスタンとイゾルデ」
フルトヴェングラ-/PO盤(1952年。EMI)。かれこれ5年ほど前になるが知り合いにこの盤を贈ろうとして国内盤が廃盤になっているのを知り慨嘆したものだ。初発から50年ちかく「一度も廃盤になったことがない」のを誇る名盤だったのだが、その伝説も21世紀になって崩れた。いま現在はカムバックしたのだろうか。
490 ワ-グナ- 楽劇「ニュルンベルクのマイスタ-ジンガ-」
カラヤン/ドレスデン国立o.の盤(1970年。EMI)。群衆シ-ンが大切な曲だという点である意味ヴェルディの「アイ-ダ」などと共通するところがある。そういう曲をさばくときのカラヤンの采配はさすがである。
491 ワ-グナ- 楽劇「ラインの黄金」
492 ワ-グナ- 楽劇「ワルキュ-レ」
493 ワ-グナ- 楽劇「ジ-クフリ-ト」
494 ワ-グナ- 楽劇「神々のたそがれ」
いわゆる「指環」である。わたしは結局カラヤン、ベ-ム、ショルティですべての組み合わせを買った。あなた馬鹿ではありませんかと言われればそうかもしれない。結論としてはすべてショルティ/VPOの盤(1958~65年。ロンドン)で間違いありませんということになる。こうしたオペラを鑑賞するとき、いまはもうCDではなくDVDで楽しむべきなのかもしれないがわたし個人としてはCDできいたほうが演奏の良否がはっきりわかる。もう一度書く。ショルティ盤で全集をもとめ、じっくり聴きなさい。
495 ワ-グナ- 舞台神聖祝典劇「パルジファル」
この曲もやはり「録音がいいかどうか」が重要である。その意味でここでもクナッパ-ツブッシュ盤よりもカラヤン盤(ベルリン・フィル。1979~80年。グラモフォン)を優先させることになる。
Posted by コクマルガラス at 11:52│Comments(90)│TrackBack(0)