2010年02月15日

421~428 シューマン


421 シュ-マン 幻想曲ハ長調

 この曲の「スケ-ルの大きさ」に見合う演奏をしているのがリヒテル(1961年。EMI)であった。わたしの所有するディスクではカップリングが「蝶々」と「ピアノ・ソナタ第2番」になっており、どれも素晴らしい演奏である。


422 シュ-マン 交響的練習曲

 ポリ-ニかリヒテルかで迷うところだ。ポリ-ニ(1981、83年。グラモフォン)は輝かしい音で見事に弾いている。リヒテル(1971年。メロディア)の打鍵は深く沈み込むような低音が印象的で、シュ-マンを「ネクラ」にとらえるとどうなるか、という解釈になっていて興味深い。


423 シュ-マン 子供の情景

 420の「クライスレリア-ナ」で述べたとおり、アルゲリッチとホロヴィッツの演奏のどちらもがこの曲とのカップリングだ。余談になるがこの2人くらい「子供への愛情」と無縁な人物もあるまいに、この曲の名演を残すとはこれいかに。はてさて、ベネディッティ=ミケランジェリが「子供の領分」で決定盤を残すが如し。


424 シュ-マン 謝肉祭

 この曲には決定盤がない。LP時代にフレイレの1回目の録音があった(1967年。ソニ-)。フレイレ若き日の名演であったが、一度もCD化されていない。ベネディッティ=ミケランジェリの2度の録音(最初は1957年に放送用に録音。グラモフォン。2度目はEMIに1975年に録音)も面白いが、どちらも内向型の演奏になっていて(その傾向でよければ1957年の方が徹底している)開放的な感覚が無いのが物足りない。仕方ないので2003年にフレイレがデッカに入れた録音を挙げる。この盤には「蝶々」「子供の情景」「アラベスク」がカップリングされている。


425 シュ-マン 歌曲集

 挙げるとすればフィッシャ-=ディ-スカウと、それからマティスがそれぞれエッシェンバッハと組んでグラモフォンに入れた男声用と女声用の全集であろうが、わたしはどちらも所有していない。シュ-ベルト歌曲の「三大歌曲でじゅうぶん」という言い分がシュ-マンにおいても「リ-ダ-クライス」「女の愛と生涯」「詩人の恋」の3曲で事足れりという考えと重なりそうである。


426 シュ-マン リ-ダ-クライス Op.39

 フィッシャ-=ディ-スカウとエッシェンバッハによる盤が決定盤である(1974、75年。グラモフォン)。


427 シュ-マン 歌曲集「女の愛と生涯」

 わたしの所有しているのはシュワルコップの盤(1974年。EMI)であるが、この頃になるとシュワルツコップの声にも老化がみられる。現在マティスとエッシェンバッハによる盤(1979年。グラモフォン)が1枚もので分売されていればそれを推す。


428 シュ-マン 詩人の恋

 フィッシャ-=ディ-スカウの盤(1974~76年。グラモフォン)は「リ-ダ-クライス」とのカップリングになっていて、どちらも決定盤だ。

  

Posted by コクマルガラス at 12:03Comments(79)TrackBack(0)
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