2010年02月14日
412~420 シューマン
412 シュ-マン 交響曲第1番変ロ長調「春」
413 シュ-マン 交響曲第2番ハ長調
414 シュ-マン 交響曲第3番変ホ長調「ライン」
415 シュ-マン 交響曲第4番ニ短調
シュ-マンの交響曲全集をもとめるのであれば、サヴァリッシュ/ドレスデン国立o.(1972年。EMI)が良い。録音場所であったドレスデン・ルカ教会の豊かな残響のなかでのとびきりすぐれた演奏を楽しめる。全4曲がCD2枚組になっているのもうれしいところだ。
しかしここで交響曲第3番と第4番に突出した名盤があることを忘れるわけにはいかない。第3番にはジュリ-ニ/LAPOの名盤(1980年。グラモフォン)があり、第4番にはフルトヴェングラ-/BPOの名盤(1953年。グラモフォン)がある。前述したとおりフルトヴェングラ-のこの盤はフルトヴェングラ-の盤のなかで最良の音質のものである。ベ-シック・ライブラリ-としてサヴァリッシュ盤をもとめられた方も、2巡目にはジュリ-ニとフルトヴェングラ-をお忘れなく。
416 シュ-マン チェロ協奏曲ニ短調
ロストロポ-ヴィチがバ-ンスタイン/フランス国立o.と組んだ盤の世評がたかいがわたしとしてはベストとは思えない。ロストロポ-ヴィチの音がちょっとネクラすぎるところへもってきてバ-ンスタインの指揮が鈍い。こんなことを書くと怒られそうだが、この曲にはあまり深入りしないほうがいいという気がする。よってラロ、サン=サ-ンスのチェロ協奏曲とカップリングされているヨ-ヨ-・マのネアカな盤を推す。ツケがコリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団(1985年。ソニ-)であることもプラスに働いている。
418 シュ-マン ピアノ五重奏曲変ホ長調
曲調が好きなのでいろいろな盤を買った。なかでも特に親密感があったのがデムス、バリリSQによるモノラル盤(1953年。ウエストミンスタ-)であった。このあたりまでの「ウィ-ン風合奏」というのは、1960年以降のものとすこし違う気がする。ウエストミンスタ-・レ-ベルのディスクには「古き良き」ウィ-ンの音がきけるものがたくさんある。
419 シュ-マン アラベスク ハ長調
この曲はポリ-ニ盤(1981、83年。グラモフォン)がいい。カップリングが「交響的練習曲」になっているのも徳用だ。
420 シュ-マン クライスレリア-ナ
冒頭の華麗な主題をどう弾くかで決まる曲であろう。リストの項でも述べたがアルゲリッチ(1983年。グラモフォン)がホロヴィッツ(1969年。ソニ-)とそっくりの解釈なので驚いた記憶がある。演奏時間まで酷似していた。どちらも「子供の情景」とのカップリングで、そのどちらもが推薦に値する。もう好みで選ぶしかなかろう。