2009年12月30日
178~183 ドニゼッティ~ドヴォルザーク
178 ドニゼッティ 歌劇「愛の妙薬」全曲
これはネモリ-ノを歌うテノ-ルで決まる曲だ。モリナ-リ=プラデルリであるとかセラフィンであるとかの指揮者がベストに推されているが、どれも録音がわるい。ドミンゴでききたい方にはプリッチャ-ド/コヴェントガ-デン王立歌劇場o.の1977年のディスクを、パヴァロッティでききたい方にはボニング/ECOの1970年のディスクをお薦めするということになるが、わたしとしては「人知れぬ涙」だけきいておけばよい曲だ、という気もする。
179 ドニゼッティ 歌劇「ランメルモ-ルのルチア」全曲
これも「ルチア狂乱の場(優しい囁きが)」の入ったグルベロ-ヴァの1枚もの「グルベロ-ヴァ:狂乱の場(フランス&イタリア/オペラ・アリア集」(グスタフ・ク-ン/ミュンヘン放送o.。EMI)を買っておけばわざわざ全曲をもとめる必要はないのではないかと思う。オペラ・ファンには、やはりカラスのディスクを薦めることになろう。6種とも7種とも言われる全曲がカラスだけで存在するが、「カラス名唱集」では不満という方には、セラフィン/フィレンツェ五月祭o.(1953年。EMI)かセラフィン/PO(1959年。EMI)のどちらか、ということになろう。個人的見解だが、1959年盤のほうはもはや音程があぶない(1953年盤にしてもあぶなっかしい場所がたくさんある)。
180 ドヴォルザ-ク 交響曲第7番ニ短調 Op.70
181 ドヴォルザ-ク 交響曲第8番ト長調 Op.88
182 ドヴォルザ-ク 交響曲第9番ホ短調「新世界より」 Op.95
ドヴォルザ-クの後期交響曲(7、8、9番)に対するアプロ-チには、大きくわけて近代迫力派と民謡旋律派のふたつがあり、もうひとつ、そのふたつの折衷派がある。結論から言えばわたしが好きなのは最後の折衷派。カラヤン/BPOの演奏であるとかク-ベリック/BPO、セル/クリ-ヴランドo.の演奏はまずもって迫力派にはいる。民謡旋律派にはノイマン/チェコo.やケルテス/VPOが挙がり、折衷派にはいるのがジュリ-ニ/ロイヤル・コンセルトヘボウo.とC.デイヴィス/ACO。わたしは晩年のジュリ-ニ盤を7、8、9番各1枚ずつベストに推薦する(ソニ-クラシカル)。
183 ドヴォルザ-ク 弦楽セレナ-ド ホ長調 Op.22
チャイコフスキ-の「弦楽セレナ-ド」とカップリングされることの多い曲。こういう「短めでハッタリが大事」という曲はカラヤン/BPOがとにかくうまい(1980年。グラモフォン)。