2009年12月29日

173~177 ドビュッシー~ディーリアス


173 ドビュッシ- 組曲「子供の領分」 全曲

 「映像」とカップリングされているベネディッティ=ミケランジェリの演奏(1971年。グラモフォン)が素晴らしい。第1曲の「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」の音列のなんという美しさ! その驚きが最後の曲まで続くことうけあいである。


174 ドビュッシ- 版画

 ベロフの若いときの録音(EMI)がよかったが、いまあたってみたら国内盤は廃盤のようだ。それならばロジェであろうか(1977年。ロンドン)。フランソワやギ-ゼキングの偉大さはわかるが、いかんせん録音が悪い。


175 ドビュッシ- ベルガマスク組曲

 この曲についても「版画」と同じことがいえる。ベロフの録音は1979、80年のもの(EMI)で、「前奏曲集」を録音した頃にくらべると響きがすこし重厚になってきている。そのぶんわたしとしてはなおさらドビュッシ-にうってつけだ、という気がする。


176 ドビュッシ- 喜びの島

 ホロヴィッツの「カ-ネギ-・ホ-ル・コンサ-ト」の組物は2枚組だったり3枚組だったりするようだが、1966年のほうにこの曲が収録されている。一にも二にも響きが豪快で美しいからこのピアニストは厳しい状況を乗り越えて名人でありつづけた。それがこのセットものを聴けばはっきりわかる。ソニ-の「組物商戦」はこのディスクに関してはいまだに変化がないようだが、ほかの曲も大変な名演ぞろいなので、泣く泣くもとめることをお薦めする。なんとしても代金を用意できない方にはアシュケナ-ジ盤(1965年。ロンドン)を挙げておく。



177 ディ-リアス 管弦楽曲集

 昔からビ-チャム/RPO(1954~57年。EMI)の2枚の評判がたかい。わたしとしてもバルビロ-リ、マリナ-を聴いたうえで、録音のいささか悪いビ-チャム盤を推薦する。ディ-リアスの音楽にはメゾフォルテを超える音量が現れることがまず、ないことも理由のひとつだ。

  

Posted by コクマルガラス at 17:04Comments(0)TrackBack(0)
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