2009年12月17日
091~095 ベートーヴェン、ベルリーニ、ベルク
091 ベ-ト-ヴェン ディアベッリの主題による33の変奏曲ハ長調
Op.120
この曲についてもグルダ盤を推す。というか、この曲のディスクについては「別に無理をして買うこともないでしょう」という気持ちが、つよい。それほど面白い曲ではないのだ。
092 ベ-ト-ヴェン 歌劇「フィデリオ」全曲 Op.72
この曲もときどき「ベ-ト-ヴェンの凡作」と評されることのある曲だ。偉大な作曲家であるから小声で言われるけれどわたしもその評に賛成だ。バ-ンスタインとカラヤン、フルトヴェングラ-といった指揮者のディスクがあるが、わたしは1964年にマゼ-ルがウィ-ンpo.を振った演奏をあげる。1960年代のマゼ-ルの実力がよくわかる盤である。
093 ベ-ト-ヴェン ミサ・ソレムニス(荘厳ミサ曲)ニ長調 Op.123
この曲については「巨大な曲を巨大にきかせる」クレンペラ-の録音を、とる。EMI録音。1965年。オケはニュ-・フィルハモニアo.である。吉田秀和氏はほぼ同時期に出たベ-ム盤とカラヤン盤を比較試聴してベ-ム盤を酷評していた。吉田氏はベ-ムの演奏がときどき気にくわないことがあるようで、モ-ツァルトの「レクイエム」でもベ-ムの新旧両盤に点が辛かった。つまり、バ-ンスタイン、ベ-ム、カラヤンのどの盤も決定的演奏とは認められていないのだ。
094 ベルリ-ニ 歌劇「ノルマ」全曲
正直言って、わたしはあまりオペラの良いききてではない。あれも、これも買ったうえで言うのだからお許しいただきたい。この曲についても心から感動したことが、ない。なにか挙げるべきなのでカラスのセラフィン/スカラ座と組んだ新盤(1960年)が決定盤あつかいです、と書いておく。ついでに書いてしまえば、わたしはカラスのファンですら、ない。
095 ベルク 抒情組曲(弦楽四重奏版あるいは弦楽合奏版)
これは美しい曲だ。アルバン・ベルクという作曲家を知るうえで、まずは弦楽合奏版でききたい。カラヤンの「新ウィ-ン楽派管弦楽曲集」という3枚組のディスク(1973年。ドイツ・グラモフォン)は、しばしば「カラヤンのベスト10」にも選ばれるディスクで、シェ-ンベルク、ベルク、ウェ-ベルンという3人の管弦楽曲を知るために必須である。弦楽四重奏版をききたい方にはラサ-ルSQ(1968、70年。グラモフォン)とアルバン・ベルクSQ(1973年。テレフンケン)が拮抗している。精緻のラサ-ルSQ、濃厚な歌のアルバン・ベルクSQと言えよう。
Posted by コクマルガラス at 12:15│Comments(0)│TrackBack(0)