2010年01月16日

266~270 メンデルスゾーン~モンテヴェルディ


266 メンデルスゾ-ン 劇音楽「真夏の夜の夢」全曲 Op.61

 この曲の優美な幻想感をうまく出しているのがプレヴィン/LPOだ(1976年。EMI)。クレンペラ-の盤もあるが、この曲にはいささか身振りが大きすぎた。序曲だけをとればセル/クリ-ヴランドo.の演奏(1967年。ソニ-)が素晴らしい。セルの演奏はおおむねメンデルスゾ-ンの交響曲第4番とカップリングされるから、それをもとめれば徳用である。


267 メンデルスゾ-ン ヴァイオリン協奏曲ホ短調 Op.64

 ネタ本ではクライスラ-やらハイフェッツやらが挙げられているが、わたしは断然オイストラフの盤をとる(オ-マンディ/フィラデルフィアo.1956年。ソニ-)。オイストラフでは恰幅がよすぎてメンデルスゾ-ンには合わないんじゃないかって? 大丈夫です、まるで妖精のように弾いていますから。しかしわたしの所有するネタ本が執筆された1980年代中盤というのはハイフェッツ、スタ-ン、クライスラ-が1、2、3位を占める時代だったのであるなあ。感無量だ。


268 メンデルスゾ-ン ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 Op.49

 わたしが所有するのはイストミン(p)、スタ-ン(vn)、ロ-ズ(vc)が組んだもの(1966年。ソニ-)だ。わたしが30代のときにこれしか現役でなかったのでいままでそれをきいてきた。だがこのメンバ-はメンデルスゾ-ンの演奏にはいささかヤニっこいと思うようになった。今度もとめるとしたらケフェレック(p)、アモイヤル(vn)、ロデオン(vc)の組み合わせをとるだろう(エラ-ト)。


269 メンデルスゾ-ン 無言歌(全曲あるいは選集)

 どうといったことのない曲がならぶ。美しいことは確かだが、あんまりわたしの心に入ってこない。わたしの持っているのは田部京子が1993年の録音したデンオン盤だ。こういう曲にかんしては録音がいい方がいい。非力の代表みたいなエッシェンバッハが全曲を出していたが、まだ現役盤だろうか。バレンボイムとギ-ゼキングはやめたほうがいいと思う。


270 モンテヴェルディ 聖母マリアの夕べの祈り

 声楽指揮の天才コルボは2回、録音している。新盤はオリジナル楽器を使用して歴史的考察を取り入れている。結論から言えばこれはコルボの土俵ではなかった。モダン楽器による1966年の旧盤(ロ-ザンヌ室内アンサンブル。エラ-ト)のほうがはるかに初発的な美しさにみちている。バロック期のこうした作品になると評論家はいきまいて古楽器スタイルを持ち上げるが、さっぱり美しくも面白くもない。もう一度言う。コルボの旧盤だ。



Posted by コクマルガラス at 11:51│Comments(0)TrackBack(0)

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