2010年01月03日

200~205 フランク~グルック


200 フランク 交響曲ニ短調

 あんまり面白くない曲である。フランクという作曲家は曲の規模が大きくなるほどつまらなくなる。この「交響曲」にしてもその「循環形式」とかいうやつが目玉らしいが、何度きいても「凡庸なふしだな」と思う。なんとなくサン=サ-ンスの交響曲第3番に似ていると思うのは偏見であろうか。カラヤン/パリo.(1969年。EMI)が残した録音(これはカラヤンとパリ管弦楽団がさっぱり合っていない点で面白い)か、あるいはマルティノン/フランス放送o.の録音(1968年。エラ-ト)のどちらかであろう。どちらかが廃盤の可能性があるのでふたつ挙げた。


201 フランク 交響的変奏曲

 これもつまらない曲だ。カサドシュがオ-マンディ/フィラデルフィアo.と演奏した1959年のソニ-盤がまあまあの出来。カップリングがダンディの「フランスの山人の歌による交響曲」なのが買いの理由。廃盤ならば無理にもとめることもない。


202 フランク ヴァイオリン・ソナタ イ長調

 フォレのヴァイオリン・ソナタとカップリングされることが多い。195で挙げたグリュミオ-盤がいい。1978年の録音でピアノはシェベック(フィリップス)。わたしは透明感のある再現を好むので、ほかにダンチョフスカとツィマ-マンが組んだ1980年のグラモフォン盤も挙げておく。こちらはシマノフスキの「神話」とのカップリングになっており、名演だ。


203 ガ-シュイン パリのアメリカ人

 この曲と「ラプソディ・イン・ブル-」はしばしばカップリングされる。バ-ンスタイン/NYPの演奏(1958年。ソニ-)がいいだろう。ニュ-ヨ-ク・フィルハ-モニックに就任して間もない頃のバ-ンスタインの勢いのある指揮がいい。


204 ガ-シュイン ラプソディ・イン・ブル-

 バ-ンスタイン/コロンビアso.の1959年盤(ソニ-)が「パリのアメリカ人」とのカップリングで楽しめる。何か権利上の問題でもあるのか、コロンビア交響楽団というオ-ケストラ名になっているが、これはたぶんNYPのことであろう。それとももしかしたらLAPOだろうか(ワルタ-がモ-ツァルトの交響曲を録音した際のコロンビア交響楽団というのは、モノ-ラル期はNYPでステレオ期はLAPOが実体であった)。


205 グルック オルフェオとエウリディ-チェ

 この曲もわたしには「長いなあ」という気分になる曲(2枚組)である。あまり抑揚のない旋律が(そりゃまあグルックであって、ヴェルディではないのだからそうなのだが)いつまでも続くので閉口した。美しい演奏としてはム-ティ/フィルハ-モニアo.盤(1981年。EMI)と、それからリヒタ-/ミュンヘン・バッハo.盤(1967年。グラモフォン)がある。ム-ティ盤ではオルフェオをバルツァ(A)が歌い、リヒタ-盤ではF.=ディ-スカウ(Br)が歌っている。そのあたりが個々の評価を分けるだろう。



Posted by コクマルガラス at 12:26│Comments(0)TrackBack(0)

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